The Hassles(ザ・ハッスルズ)はビリー・ジョエルが無名時代に参加していたロックバンドである。
メンバーは入れ替わりがあったが裏ジャケットの写真を見るとこのアルバムの制作時には5人組だったようだ。
今回紹介するのは彼らのファースト・アルバム「The Hassles」だ。

1967年発表。
A面5曲B面5曲の全10曲。
曲目は以下の通り。

A面
Warming Up
Just Holding On
A Taste Of Honey
Every Step I Take (Every Move I Make)
Coloured Rain

B面
I Hear Voices
I Can Tell
Giving Up
Fever
You Got Me Hummin'

このアルバムの日本での発売は遅く、ビリーがスーパースターとして確固たる地位を築いた1980年になってようやく発売された。
発売元はキングレコードだったがすぐに廃盤となり品薄に。当時のFM雑誌の売りたし買いたしコーナーにしょっちゅう「買いたい」という投書が載っていた。数年後に東芝EMIから再発された時にはビリーの人気も下降していた。
画像の物はキング盤だ。ちょうど品薄だった頃なのに国鉄(当時)釧路駅の地下街でセカンド・アルバムと一緒に売れ残っているのを発見し狂喜した。田舎に住んでいるとたまにこういうことがある。

10曲のうち7曲がカバー曲。
残り3曲「Warming Up」「Every Step I Take (Every Move I Make)」「I Can Tell」がグループのオリジナル曲。
ビリーはオリジナル曲の全ての作曲に関わっている。
ハッスルズはサイケデリックバンドに分類されているが、ファースト・アルバムはあまりサイケっぽくない。アメリカン・ポップスのカバーアルバムだ。彼らがサイケバンドとしての実力を発揮するのは次のアルバムだ。

キング盤はライナーノーツをかまち潤が執筆している。この手の有名人のマイナー時代のアルバムの解説はファンなら誰でも知ってるようなバイオグラフィーでお茶を濁した情報価値ゼロの物が多いが、かまちさんの解説ではハッスルズが発表したシングル盤とそのレコード番号まで記載するなどかなり頑張っている。インターネットのない時代にこういう解説文を書いてくれる人は貴重な存在だった。

このアルバムは1992年にボーナストラック満載でCD化された。残念ながらそれを知ったのは発売から何年も経過してからだ。どこにも売ってなかった。このCDはアマゾンのマケプレにたまに出るがバカバカしくて買う気の起こらない高値がついている。